弾けてきた時こそ上達のチャンス!「戻る練習」のすすめ
- 音の色鉛筆

- 1 日前
- 読了時間: 3分
■「もう弾けるし、これ以上この曲練習する意味ある?」

最近、生徒さんからよく聞く言葉があります。
「弾けるようになってきたら、練習の必要性がわからなくなるんです」
「今の曲はもう簡単。だから練習がつまらない…」
──そんな、“順調なはずなのに伸び悩みに 聞こえる状態”、経験ありませんか?
実はこの状態、ピアノ学習者にとって とても大事な転換点なんです。
■“順調なとき”ほど、注意が必要な理由
弾けるようになってくると
完成している気がして油断する
難しく感じないから、工夫する気持ちが薄れる
「このままでいい」と思い始める
という心理が働きやすくなります。
でも実は、伸びる人と止まる人の差は、ここで生まれます。

■スタンフォード大学の研究に置き換えると…
人は「失う恐れ」に敏感ですが、
ピアノでは“変化に気づけない状態”こそ危険。
順調だからこそ感じにくい、“音の変化の違い”を
キャッチできない時期でもあります。
だから私は、
弾けるようになった時こそ、ひとつ前の曲に戻ること
を強くおすすめしています。

■上達する人がやっている3つの習慣
【1】“過去の曲を基準にする”
今の演奏だけを見ていると変化に気づきにくいもの。 でも、前に練習した曲を弾くと…
タッチが全然違う
リズムの安定感が増している
音のつながりが滑らかになっている
と、自分の成長を客観的に確認できます。
だから、“今の実力”を測るための基準は
「今の曲」ではなく「過去の曲」。
【2】“あえて簡単な曲を丁寧に弾く”
順調な時ほど、少し簡単な曲を丁寧に弾くと コントロール力がグッと上がります。
音の粒
指の運び
ペダルのタイミング
など、難しい曲では見落としやすい部分が
明確になります。
【3】“できている部分ほど検証する”
上達してきた時に大切なのは、
「このままでいいよね?」ではなく、
“なぜ今弾けているのか”を振り返る視点。
プロのピアニストほど、“できている箇所”を
何度も確かめます。
その積み重ねが、のちの大きな飛躍に つながるからです。
■順調なときに自分に問いかけたいこと
私は“なんとなく”弾けてるだけ?
以前の曲と比べて、音はどう変わった?
今の弾き方は、コントロールできている?
この問いは、練習が惰性になっているかどうかを
確認するのにとても役立ちます。
■今日の学び(2つ)
順調な時ほど「変化」に気づきにくい
成長は“過去を基準に確認する”ことで見えてくる
■まとめ
弾けるようになった時こそ、練習の意味を見失いやすい
過去の曲を弾くと、成長ポイントがハッキリ見える
簡単な曲の丁寧な練習は、レベルアップの近道
上達の実感は「今」だけではなく「今と昔の比較」で生まれる
飛躍する人は、“できているところ”を磨き続ける人
ピアノは“今できていること”の積み重ねで上達します。 そしてその土台は、新しい曲ではなく「戻る練習」のなかにある。
以前の自分と比べてみる準備ができていますか?🎹✨







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