ドラマの音楽が教えてくれた、静かな影響力のこと
- 音の色鉛筆

- 13 分前
- 読了時間: 2分
ふとしたところで聴いた曲が、
ずっと心に残ることってありませんか?
私は結構よくあります。
今日はそんな、ちょっとした思い出話です
高校生の頃、私は渡辺淳一さんの
『無影灯』という小説が大好きで、
何度も読み返しては、友達にも勝手に
買ってプレゼントしていました(笑)

その大好きな小説がドラマ化され、
『白い影』というタイトルで放送されたときのこと。

ドラマの冒頭で流れた
マーラー《交響曲第5番》第4楽章 が、
心にすっと入ってきました
記憶では主人公が川をみている シーンで流れていたように思います 心に思う様々な苦しみをこの曲が
とても見事にあらわしていて
それ以来、マーラーを
よく聴くようになりました。
物語の中の主人公は、
原作と同じように支笏湖へ向かい、
静かにボートを浮かべ、人生を閉じていきます。
そのシーンが、若かった私にはあまりに印象が強すぎて
衝撃的で、その描写とともに
「いつか支笏湖に行ってみたい…」と
長年夢みていました。
50代になってやっとタイミングがあい、
実際に支笏湖へ3年前行ってきました

高校生の頃に読んだ小説から、
ドラマの音楽へ。
そしてそれが、時間を経て
自分の旅にまでつながるなんて…
支笏湖を見ているだけで
音楽が頭の中に流れてきて
すごくゆったりした気持ちになりました
日常の中には、こんなふうに
人生に影響するものって
たくさんあるんですよね。
ちょうど今日の日経新聞の
「私の履歴書」には、
財津和夫さんが“心の支えになった音楽”
として、
マーラーのこの楽章を挙げていました。
なんだか、嬉しくなりました。
音楽は、ときに道しるべであり、
静かに背中を押してくれる存在なんだなー
そんなことをしみじみ感じた週末でした







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